「こうした福井氏の考えは、「ウッドペッカー」の名を一躍世に知らしめた「いちょうのまな板」からも見てとれる。 一般的に、木製のまな板やカッティングボードは、傷を目立たなくしたいという人間都合で、塗装にニスを塗ったりするものだが、こちらのそれは、塗装はあえて行わない。
「まな板は、食べ物を乗せて切るわけですから、ニスを塗りたくはないですよね。ですから、塗装をしなくても良いまな板を作ろうと考え、保護は亜麻仁油など天然の油で、お客様ご自身がお手入れできるモノに。うちの催事では、何年も使っている年季の入った、いちょうのまな板を店頭に展示しているのですが、新品よりも、それを購入したいというお客様も多いんですよ(笑)」
「このTシャツは、タグもなく、脇の縫い目がないチューブ状の素材なので、体にノーストレスでフィットするんです。ニットやスーツ、あらゆるアウターの下に着て、気持ち良くいられるために、完璧なインナーの役割ですね。職業柄、催事なども多いので、シャツを着る機会は多いのですが、このシャツは目が詰まっているのに軽くて羽衣のような感覚です。羽衣を着たことはないけれど(笑)。ショールカーディガンも、ウールが13%入っていて、目が細かいのに、軽くて暖かい。一般的なニットって、目が詰まってるほど重く感じるものですが、オーガニックコットンは、繊維がしなやかで軽いので、着心地の良さにつながっていますよね。これからは僕らも、こういった素材で衣類を選んでいくべきですよね。mensからgentsに変わっていかなければ(笑)」