「七里ヶ浜は、『bills』ができる以前からたくさんの方が住んでいましたが、『湿気っぽい』とか『台風が来たら大変』という意見も聞こえてくるエリアで、人気はさほど高くなかったんです。そこで、開発にあたり、“海辺の街”という共通の環境をもつアメリカ西海岸の高級エリア「マリブ」を、イメージしました。
「マリブ」という場所は、例えばナパバレーのシャルドネのワインがグラス15ドル、ハンバーガーは22ドルと、朝食から一人80〜100ドルの単価が普通に支払われるエリアで、住人の年収は1億、住んでる家は3億、5億といったレベルが当たり前。でも、何故マリブではそれが当たり前なのか? を聞かれると、みんな「L.A.だからでしょ」「ハリウッドがあるからだ」と、実際の理由はわかっていないものなんですよね(笑)。答えは、そこに住んでいる方に聞けば、単純明快だったんです。「こんな素晴らしい環境で、サーフィンできて、気持ち良くご飯が食べられたら、それくらい払って当たり前だよ!」って(笑)」
関口氏が、この価値観を七里ヶ浜の海の前でカタチにし、「bills」で多くの人々がその価値観を体感したことによって、結果、さまざまな事業主が湘南の海周辺に注目して、現在では多くのオシャレな施設やショップができている。
「海を含め、環境は何も変わってないけれど、焦点を“生活の仕方”にあてたことで、カルチャーが可視化され、土地自体の価値が一気に上がりました。また、同時に自然や環境に対して価値を感じるようになれば、自ずと『自然との共生』や『サスティナビリティ』などの考えが、身についていくようになりますよね」
不動産や建築における“場づくり”をしてきた関口氏にとって、またTGPの会社としても、継承していくべき理念は、「あるものを生かすこと」と「作るものはより長く」の2つに絞られていったという。
表側は滑らかな天竺目、内側のパイル面は空気を含みあたたかく、汗をよく吸います。
衿のプリントネームも肌当たりを考慮しオーガニックコットンを使用しています。
ポイントにgentsの「g」をひとつひとつハンドル刺繍しています。