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エンブロイダリー生地ができるまで
vol.47
vol.47
47回目の今回は、エンブロイダリー(刺繍)生地ができるまで、を取材しました。
すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。
2021年Spring Collectionのなかの「サテンスカラップシリーズ」「シーアネモネシリーズ」の生地ができるストーリーをご覧ください。
盛んな養蚕と撚糸に適した気候で、かつては全国のミシン糸の90%を生産していた神奈川県愛川町の半原。安価な輸入品により、繊維産業は衰退の一途を辿っていますが、今でも糸の町が誇る「半原のレース」は伝統技術として高い評価を受けています。 その地で60年以上刺繍の魅力を伝えている工場で、プリスティンのエンブロイダリー生地が作られています。
エンブロイダリーとは刺繍を意味しますが、生地としてのエンブロイダリーは、薄い布地に透かし模様の刺繍をほどこしたレースの総称のことをいいます。
一般的なカラフルな刺繍とは一味違う、プリスティンのナチュラルやホワイトといった無染色の生地に刺繍糸を盛ることによって生じる生地の陰影の美しさには、思わずため息、心がときめいてしまいます。
その美しさを生み出すのに欠かせないのが、職人の高い技術と刺繍に対する情熱です。
50年以上刺繍と向き合ってきた佐藤さんはプリスティンに対する思いやイメージを刺繍のイメージに落とし込んでくれています。
刺繍機にかける前工程として行われる「パンチング」。どのように針を運べば表現したい刺繍柄ができあがるか、模様に込められた意味なども想像しながら、実際に刺繍をするようにひと針ずつ手で打ち込んでプログラムを作っていきます。
機械で施されているエンブロイダリー刺繍なのに、どこかあたたかみがある生地。
2021年春に登場する、新シリーズの「シーアネモネ」。一見シンプルなドット柄の刺繍に見えるかもしれませんが、糸のわたりや、大きさなど少しずつ、微妙に表情の違う◯が並んでいます。幾何学的な◯が並んでいるのではなく、プリスティンならではのあたたかさや優しさを表現したいという佐藤さんの想いがここには込められています。
こちらが今回パンチングでコンピューターに取り込まれた「シーアネモネ」の刺繍デザインです。
毎シーズン、私達のプリスティンへの想いを汲み取り、佐藤さんが糸の本数やわたりを考えながらひとつ針ずつ丸を描きながら刺繍のデザインに落とし込んでくださっています。
デザイン、そしてパンチングの工程を経ていよいよ本生産。
幅約14メートルの刺繍機に布地をはり、糸をセットして、本生産が始まります。
機械は最新の機械の3分の1ほどの速度で、ゆっくりと丁寧に針を進めていきます。
それにより、やわらかな立体感のある刺繍柄ができ上がります。
刺繍機は、14mを一度に緯方向に刺繍します。この刺繍機が2段になっていて、上下あわせて28mの生地には1040本の針が同時に動いています。
今回は取材に行けなかったため、佐藤さんにお願いし、撮影をしていただきました。
この日は2月に登場する「サテンスカラップシリーズ」の刺繍の様子です。
こんなに大きな刺繍機で刺繍をしているとは、と驚かれた方も多いのではないでしょうか。
カシャン、カシャン、と音を立てながら規則正しく刺繍が施されていきます。
だんだんと柄ができあがっていくその様子はずっと見ていても飽きません。
動画だとよりわかりやすいので、ぜひご覧ください。
刺繍が終わって、できあがりではありません。その後の検反でも職人の技が光ります。途中で糸が切れてしまったり、糸飛びしてしまった箇所がある場合は、ミシンを使った手作業で補修します。
そうしてようやくできあがった生地は縫製工場に送られ、シャツやスカートになって店頭に並びます。
今、わたしたちの身の回りにはたくさんの洋服が作られ、消費されています。そして、大量生産・大量消費の繊維産業の裏では、残念ながら失われつつある技術がたくさんあります。
物が溢れる今の時代だからこそ、ぜひ手にとっていただきたい。やわらかく繊細だけれども、静かな情熱のこもったその生地はわたしたちになにか大切なことを語りかけてくれるような、そんな気持ちにもなるはずです。
サテンスカラップシャツ
刺繍生地をあえて後ろだけに使い、カフスもロングでマニッシュに、甘くならないように仕上げました。襟元につけたシンデレラパールがアクセントです。
開けて襟を抜いて着ても閉じて着ても素敵なバランスになるように作っています。
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サテンスカラップワンピース
前後身頃に刺繍生地を使用した分量たっぷりの華やかなワンピース。襟元にシンデレラパールをアクセントにつけました。
開けて襟を抜いて着ても閉じて着ても素敵なバランスになるように作っています。
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サテンスカラップスカート
前ベルトはスッキリ、後ろはゴムで履きやすいスカート。オーガニックコットンの裏地つきです。
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【4月商品】シーアネモネジャケット
しっかりとした安心感のある肉感ですが、シボ感があるので肌離れもよく、夏に涼しく着られる素材になっています。フォーマルな場所でも使えるジャケットです。
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【4月商品】シーアネモネワンピース
裾に白の刺繍をしていない部分をあえて使うことで軽やかに仕上げました。同素材の帽子と合わせてのコーディネートもおすすめです。
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【4月商品】シーアネモネワンピース
前ベルトはすっきりと仕上げ、後ろはゴムにし、着用感にもこだわりました。オーガニックコットンの裏地つきです。ジャケットとのセットアップコーディがおすすめです。
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47回目の今回は、エンブロイダリー(刺繍)生地ができるまで、を取材しました。
すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。
2021年Spring Collectionのなかの「サテンスカラップシリーズ」「シーアネモネシリーズ」の生地ができるストーリーをご覧ください。