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Re-COTTONペーパーができるまで
vol.49
49回目の今回は、商品タグにも使用しているRe-COTTONペーパー(再生木綿紙)ができるまで、を取材しました。
すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。
2020年春夏コレクションより提唱している、しあわせの循環「PRISTINE Circulation」。2030年までに廃棄ゼロを目指し、製造工程において出る、余った糸や裁ち落としの生地を廃棄することなく循環させて活用する「リコットンプロジェクト」から、リコットンを原料にした紙を作りました。
そんなリコットンペーパーは、大阪府阪南市の「山陽製紙」さんでのものづくりです。河川も近くにあり、昔から紡績をはじめ、繊維の産地として栄えた地域で、リコットンペーパーは出来上がりました。紙には糸偏が含まれ、繊維とのつながりも感じますね!
こちらはパジャマを作るためにパターン裁断しているところです。プリスティン製品をつくる工程で出る、裁ち落としの生地を各工場さんから回収したのち、山陽製紙さんとは別工場のシュレッダーのような機械で、3ミリ以下まで細かく粉砕していきます。
粉砕した裁ち落とし生地がこちら!まるで小麦粉のような粉状ものがリコットンペーパーのコットン原料です。
細かく粉砕したリコットンを20%、残りの80%は牛乳パック由来の再生パルプを混ぜ合わせていきます。回収した裁ち落とし生地のコットン素材ほか、パルプもリサイクル原料!まさに循環のものづくりで生まれたリコットンペーパーです。
1つ目の釜で、粉砕したリコットンと再生パルプに水を投入して混合させたのちに、2つ目の深さ3メートル、直径1.5mの大きさの釜でしっかりと撹拌していきます。撹拌させた原料は、1階から2階の機械に水圧をかけて移動し、不純物を除去します。より純度を高めていくために、3度手間の作業で除塵をしてきます。まだドロドロした原料ですが、ここから少しずつ紙らしく変化していきます。白濁しているのもあり、この状態はまるで日本酒ができるまでの醸造工程のイメージも湧いてきます。
原料を濾していき、紙を形成していく作業に進みます。和紙づくりを体験されたことのある方もいらっしゃるでしょうか。まさにあの手作業での和紙づくりをそのまま機械に置きかえたような、機械式和紙という方法で紙づくりをしていきます。リサイクルペーパーに特化した工場の、高い技術によって出来上がります。
時間をかけてゆっくり丁寧に紙を漉くので、風合いのある表情に仕上がります。
紙を形成したあとにドライヤーという乾燥させる工程を経て、見上げるほどに大きな機械で、紙を巻き上げていきます。オーガニックコットンの裁ち落としの生地が、あらたにリコットンペーパーとして生まれ変わった瞬間に立ち会うことのできた私たちスタッフは、歓声をあげて喜ぶほどの感動を味わいました!
まるで手漉きをしたような、あたたかい手触りの紙に仕上がりました。ロール状の紙を一部切り取っていただき、透かして覗いてみています。私たちが「太陽のそばかす」と呼んでいる、糸にする段階で除ききれなかった綿花の葉や茎の残りである斑点を、なんとこのリコットンペーパーでも発見!太陽をたっぷり浴びて育ったオーガニックコットンの誇りあるそばかすです。均一ではなく、表面にむら感があり、それぞれに個性ある味わいを感じることができますよ。
紙づくりには、たくさんの水と電力を必要とします。
自然の恵みを受けながら紙づくりをしているからこそ、少しでも環境への負荷を減らす紙づくりを、と考えてさまざまなアクションに取り組まれている山陽製紙さん。まず、2017年から紙づくりに使う電力を水芭蕉水力発電所(長野県)の自然エネルギーに切り替えたのだそう。雪解け水が作り出すエネルギーで工場は動いています。
2018年には活性炭ろ過方式の排水処理施設を稼働し、さらにきれいな水にして川に還す取り組みをスタートされています。“大切な紙をたくさんのひとに喜んで使ってもらう”ために、循環型社会に貢献し、自然を守る活動に取り組む会社でありたいという思いのもと、商品開発にも積極的に取り組まれています。新たな紙の可能性を広げていくべく、チャレンジ精神にあふれた工場さんです。
三代目の原田六次郎社長と夫人の千秋専務とのおしどり経営で、家族的な会社を率いてらっしゃいます。デジタルシフトも進み、ペーパーレス化の風潮もあるなか、アップサイクルをコンセプトに、より価値あるものづくりにチャレンジし続けている山陽製紙さん。私たちも同じくものづくりに携わり、つくる責任のある立場として、刺激的な学びのある取材となりました。
できあがったこちらの紙は、2021年4月からプリスティン製品に使用するブランドタグにも使用しています。そのほか、社内での名刺にも活用し、廃棄ゼロを目指した「リコットンプロジェクト」はこれからも取り組み続けてまいります。リコットンペーパーができるまでのストーリーにも思いをはせて、ぜひ実際にお手にとってあたたかい手触りと味わいのある表面感をご覧いただけるとうれしいです。
バックナンバー
2019.08.19
木蓮プリント(シルクスクリーンプリント)の生地ができるまで
2019.02.13
コットンリネンダブルガーゼパジャマができるまで
2021.09.13
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すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。