わ型おむつができるまで

プリスティンの布おむつの最大のポイント。それは、縫い目がないのに「輪」の形をしていることです。
よく作られている、さらしの生地を一箇所縫ってわ型状にしたおむつは、縫い目が赤ちゃんのお尻に当たらないように折って使うと、どうしても使う面が限られてしまいます。
「ここの面はまだきれいだけど、お尻の当たる部分はもう汚れが落ちないから使えないな・・・」とまだ使えるのに捨ててしまうのはもったいない。
縫い目がなければフレキシブルにいろいろな面を使えるから、生地の傷みや汚れが偏らずに結果として最後まで長く使えるのでは？と開発が始まりました。

滋賀にあるこの工場は、シャットル織機で生地を袋状に織ることのできるユニークな工場です。
チューブ状の袋生地、例えば、粉塵の収集ダクト袋や消防車の放水ホースといったわたしたちの暮らしを支えるものとして使われています。

この織機は、約40年前の機械で、ドビー付きシャットル織機といいます。
シャットル織機の特徴は、ゆっくりとした速度で織上げていくのでとても柔らかい風合いの織物ができる点です。
ドビーとは、織物の柄や織り方を変化させるための装置で、タテ糸を上下に自由に動かすための装置です。
このドビーが動くタイミングは、穴のあいた紋紙（パンチカード）の穴の位置や数によって決まります。

ドビー織機でつくられる生地はポコポコとした凹凸があり、表情があります。

なぜドビー織りをプリスティンのおむつに採用しているか、それは生地表面の凹凸に秘密があります。
凹凸していることにより肌にベタッと張り付かないので通気性がよく、赤ちゃんの繊細な肌にやさしいのです。
そして、その柔らかさと薄さもおむつに使われる理由。
洗うごとに柔らかくなる生地。毎日使うおむつだからこそ、こだわった生地を使いたいですよね。

ドビー織機に使われる穴のあいた紋紙（パンチカード）。わ型にするために、37.5cmごとに生地を裁断する目安のラインを入れる設計をした、とっても長いパンチをおこしてもらいました。
この長いパンチカードを織機に設置するための、特注のパンチ置き台も作ってもらっています。

普段は厚手のしっかりした生地を扱う工場ということもあり、繊細な生地の扱いに当初は大変苦戦したとのこと。
わ型で織ったあとは、生地を切り離す作業があります。37.5cmで入れた裁断するラインで確実にカットしないとわ形にならないため、裁断の際にも細心の注意を払って作業が行われます。

シンプルな生地なので、作り方もシンプルに思われがちですが、このわ型おむつにはたくさんの人の知恵と技術が詰まっています。
プリスティンではおむつとしての取り扱いですが、生地としていろいろな用途に使いやすいものです。
ぜひ、暮らしのなかに取り入れてみてはいかがでしょうか。

布おむつを使うときには、今回ご紹介したわ型おむつと一緒に布おむつカバーを使用します。
わ型おむつを広げ、縦に2つに折り、横に2つ折りにします。（基本の折り方です）
次に、布おむつのカバーを広げます。カバーの内側に、わ型おむつをカバー内に収まるように折りたたんだものを置きます。

▼詳しい布おむつの使い方はこちら
https://www.pristine.jp/shop/pages/baby_hadagi.aspx#omutsu

慣れるまでは大変かもしません。でも、赤ちゃんのうんちやおしっこを見ることは、赤ちゃんの体の調子を見ることでもあります。
水分は足りているかな、今日も元気かな？とおむつを開けるのが楽しみになったり、ときにちょっぴり心配だったり…
プリスティンは、こころとこころを結べるような商品で、あたらしい家族のしあわせな毎日をお手伝いしたいと考えています。

最後に、プリスティンの布おむつを使ってくださった方から実際にお寄せいただいたお声をご紹介します。

「PRISTINEさんの布おむつ一式を愛用しております。
カバーは漏れず 洗濯後も乾きやすいので助かっています。わおむつはとても柔らかく滑らかで おむつかぶれなく過ごせています。
そして 排便後もスルリと汚れが落ちます。 紙おむつから布おむつへ変えてから 便秘だった子どもが1～2日に1回は排便があります。
紙おむつ使用後はお腹や太ももが赤くなることがありましたが 布は全くそんなことはありません。
お洗濯が大変かな～?と思っていましたが オーガニックコットンに触れ畳んでいるときや 風に揺られているおむつを見ると
とても幸せな気持ちになるので 全然大変ではなく むしろ楽しいです。
布おむつは子どもの排泄量や間隔、体調の変化などを把握しやすいです。」