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グリーンのカラードポプリンシリーズができるまで
vol.59
59回目は、グリーンのカラードポプリンシリーズができるまで、を取材しました。
すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。
2023 Spring Collectionに、希少なオーガニックのグリーンコットンの糸を鉄媒染し、新たな色を生み出した「カラードポプリンシリーズ」が登場しました。
40/-ポプリンの新色として、オーガニックコットン天然色のひとつであるカラードグリーン30%の糸に、鉄媒染をかけて炊きこみ、色を定着した糸を使用しています。
オーガニックコットンの三原色はご存知ですか?オーガニックコットンには、「生成り」色の他に「茶」と「緑」色の原綿があります。今回使うのは、なかなか目にすることのない緑色のコットン。グリーンは日本茶と同じ葉緑素です。
淹れたてのお茶と同じく初めは鮮やかなグリーンですが、時間が経つにつれて、空気中の酸化や耐光により、いろあせや茶褐色になってきます。とても繊細な色素で、栽培段階でもグリーンを出すことは難しい繊細な植物です。
生成りや茶色の綿に比べて、変色しやすいのが緑綿。上にも触れたように、空気中の酸化や耐光によって変化しやすくなかなか製品化するにはその安定性が悩みでした。
カラードグリーンの糸をどうして鉄媒染にするのか。それは緑の綿の色は葉緑素から構成されているため、紫外線に弱く耐光堅牢度が劣っているため、そのデメリットを解消するために鉄媒染という工程を加わえ、より安定性を高めることができました。
その悩みを解決すべく、オーガニックコットンを広めたパイオニアであるサリーフォックスさんが提案したのは「鉄の成分が入った液体を媒染剤にして、糸を染めること」。
大正紡績さんが開発をはじめ、鉄分による色止め効果があることを実証。そして、グリーンの成分である色素が、鉄の反応により、落ち着きのあるグレイッシュなグリーンに変化することを発見しました。
グリーンコットンに鉄媒染を使うことの大きなメリットは、化学染料を使わずに色をつけることができること。環境にできるだけ負荷をかけないプリスティンのものづくりには欠かせない技術でした。
今回の糸の媒染加工工場ー東播染工さん
兵庫県西脇市を中心に北播磨地域で栄え、200年以上受け継がれる「播州織」。
糸を先染めして平織りにする手法で国内先染織物の70%以上のシェアを誇るこの地に工場を構える、東播染工さん。すべて国産にこだわり、染色・サイジング・織り・加工までを一貫して自社で行う、日本でも稀な会社です。
糸を加工するための大きな窯がたくさん並んでいます。
釜には150kgもの量が入り(!)その釜が工場の中には100個程設置されているとのこと。工場内に機械が多く、熱を発するため、夏は室温が50度くらいになるそうです。
グリーンコットンの糸を鉄媒染剤が入った窯に入れていきます。
加工前のグリーンコットンの糸です。
窯から吊り上げた加工後のグリーンコットンの糸です。
緑綿の葉緑素と鉄が反応し、淡い緑色から落ち着きのあるグレイッシュな色に変化しました!
このように化学染料を使わずに色を表現することができました。環境にできるだけ負荷をかけないプリスティンのものづくりには欠かせない技術でした。
緑綿(グリーンコットン)の糸から鉄媒染をかけた後の色の変化は動画の01:29~をご覧ください。
そもそも、なぜ緑綿が見つかったのか。大正紡績の赤松さんに話を伺いました。
1986年、サリーさんが茶綿と茶綿を掛け合わせたところ、何千ものコットンのなかから、数個だけ他とは違うコットンボールが出現したそう。それらの繊維は細く滑らかで、美しい緑色をしていたことから「シーグリーン」と名付けられました。
コットンの栽培・収穫時期による色差や取り扱い方法、経年による色の変化は、いづれも天然繊維であるが故に起こりうるもの。
長く着ていくことで変化する風合いや色味は、着る人によってさまざま。これまでとはまた一味違うプリスティンのグリーンコットンシリーズ。ぜひ袖を通してみてください。
\ この製品はこの場所でつくられました /
プリスティンの顔が見えるものづくり、原綿から製品までは各地域でつくられています。
インド
大阪府
岡山県(媒染:兵庫県)
大阪府・新潟県
カラードポプリン フレアシャツワンピース
ゆったりとした身幅でふわりと広がるシルエット。裾にたっぷりとフレアの入ったロングシャツワンピース。フルオープンで、釦を止めてワンピースとしても釦を開けてコートのように羽織って着ても様になります。張り感のあるポプリンの生地でフレアのシルエットをしっかり出したところがデザインのポイントです。
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カラードポプリン オールインワン
ゆったりとしたコクーンシルエット。切り替えの入れ方にもこだわって綺麗に見える大人なシルエットにしました。程よくハリのあるポプリンは、洗いざらしの生地とはまた違う綺麗な見た目。しっかりとした密度で打ち込まれた丈夫なポプリンの生地は、しっかりと洗い込み、張りがありながらも軽やかに仕上げました。
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カラードポプリン ビッグシャツ
ゆったりとした身幅でふわりと広がるシルエット。袖口はノーカフスでボタンのみのミニマルな仕様にしました。ビッグシルエットのシャツは、一枚でこなれた印象に、軽いジャケットの様に羽織る着こなしも両方楽しめます。
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カラードポプリン ボックスタックパンツ
ボックスプリーツでたっぷりタックを取り、ゆったりとしたシルエットでふわりと広がります。ウエストは総ゴムでリラックスして履ける仕様にしました。 程よくハリのあるポプリンは、洗いざらしの生地とはまた違う綺麗な見た目。履き込んで柔らかく育てるも良し。明るい色のボトムスはボリューム感がありつつも軽やかに見せてくれます。
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2022.10.07
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すべてのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へ、そのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。